歯周病治療

こんなお悩みありませんか？

朝起きたときに口の中がネバネバしていたり、歯磨きの際に歯茎から血が出たりすることはありませんか？また、口臭が気になる、歯茎が赤く腫れている、あるいは歯がグラグラしていると感じたことがある方は、もしかすると歯周病の初期段階かもしれません。

歯周病は、痛みを感じにくいため、知らず知らずのうちに進行してしまうことが多い病気です。特に忙しい毎日を過ごしている方や、定期的に歯科検診を受けていない方にとっては、こうした初期症状を見逃しがちです。しかし、これらのサインを見逃してしまうと、最終的には歯を失うリスクが高まります。

さらに、「最近、食事中に歯が浮く感じがする」「歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった」といった些細な変化も、歯周病が進行している可能性があります。歯周病は進行すると、歯を支える骨が溶け、最悪の場合、歯が抜け落ちることもあります。歯を失うことは、食事や発音など日常生活に大きな影響を与えるだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。

歯周病を放置すると起こるリスク

歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく、痛みを伴わないため「気にしなくても大丈夫」と思われがちです。しかし、歯周病を放置することで、時間と共に大きなリスクを抱えることになります。

まず、歯周病が進行すると、歯を支える歯茎や骨が徐々に破壊されます。これにより、歯がぐらつき、最終的には歯を失ってしまう可能性があります。歯を失うと、食事の際に食べ物を噛む能力が低下し、消化不良を引き起こすこともあります。また、歯を失うことで発音が不明瞭になったり、見た目にも影響を与えるため、精神的なストレスや自信の低下につながることも少なくありません。

さらに、歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康にも大きな影響を与えます。例えば、歯周病菌が血流に乗って全身に広がることで、心臓病や脳卒中、糖尿病などの全身疾患を引き起こすリスクが高まることが報告されています。特に、糖尿病の患者様は、歯周病が悪化すると血糖値のコントロールが難しくなるため、病気の進行をさらに悪化させることが懸念されます。

また、妊娠中の女性が歯周病を放置すると、低体重児の出産や早産のリスクが高まることも知られています。これは、歯周病菌が血液を通じて胎児に影響を与えるためです。妊娠中は特に口腔内の健康管理が重要となりますので、歯周病を早期に治療し、健康な状態を維持することが求められます。

歯周病について

歯周病は、歯を支える組織に炎症が起こる疾患で、日本の成人の約80%が何らかの形で罹患しているといわれています。この病気は、歯茎の炎症から始まり、進行すると歯を支える骨を溶かしてしまうこともあります。歯周病は、初期段階では痛みがほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうことが多いため、「沈黙の病気」とも呼ばれています。

歯周病の原因は、主にプラーク（歯垢）と呼ばれる細菌の塊です。プラークが歯と歯茎の間にたまり、歯茎に炎症を引き起こします。この炎症が進行すると、歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりします。また、プラークが硬化して歯石に変わると、さらに細菌が増殖し、炎症が悪化します。最終的には、歯を支える骨が溶け、歯がぐらついたり、最悪の場合、歯を失ってしまうこともあります。

歯周病は、口腔内の衛生状態が悪化することで進行するため、日々のブラッシングや定期的な歯科検診が非常に重要です。しかし、生活習慣や全身の健康状態も影響を及ぼすことが分かっています。例えば、喫煙や糖尿病は、歯周病のリスクを大幅に高める要因です。また、ストレスや不規則な食生活も、歯周病の進行を助長することがあります。

歯周病の段階とその治療法

歯周病は、進行の段階によって症状や治療法が異なります。初期段階である「歯肉炎」から、進行した「歯周炎」まで、適切な治療を行うことで、歯を守ることが可能です。ここでは、歯周病の段階とそれぞれに対応する治療法について詳しくご説明します。

1. 歯肉炎

2. 軽度から中等度の歯周炎

3. 重度の歯周炎

4. メインテナンス

治療が成功しても、歯周病は再発しやすい病気です。治療後も、定期的なメインテナンスが欠かせません。歯周病が再発しないように、歯科医院での定期的なチェックアップと、正しいホームケアを続けることが重要です。

“生活習慣型”と歯周病

歯周病は「歯ぐきの病気」と思われがちですが、近年では“生活習慣病のひとつ”として注目されています。
お口の中で起きる炎症は、日々の生活習慣と深く結びついており、食事・睡眠・ストレス環境などが歯周病の進行を左右します。
東大和市でも、生活リズムが乱れやすい働き世代や子育て世代の方の中に、気づかないうちに歯周病が進行しているケースが増えています。
松本デンタルオフィスforキッズ東大和では、症状の治療だけでなく、生活習慣をふまえた“再発させない歯周病治療”に力を入れています。

喫煙・ストレス・糖尿病との深い関係

●喫煙と歯周病
タバコは歯周病の最大級のリスク因子として知られています。
煙に含まれるニコチンは血管を縮め、お口の粘膜への血流を減らしてしまうため、
歯ぐきに必要な酸素や栄養が届きにくくなります。

その結果…
・歯ぐきの腫れが表れにくく気づきにくい
・傷の治りが遅くなる
・歯周病治療の効果が現れにくい

喫煙者の方は、歯周病の進行が速い傾向があるので、早めの検査をおすすめしています。

●ストレスと歯周病
「ストレスが歯ぐきに関係あるの？」と驚かれる方も少なくありません。
しかし、ストレスは免疫力の低下を招き、体の炎症を抑える力が弱まり、
結果として歯周病菌が活動しやすい環境をつくります。

さらに、ストレスが続くと…
・歯ぎしりや食いしばりが増える
・唾液量が減り、口の中が乾燥する

これらはすべて歯周病を悪化させる原因になります。
仕事・育児・介護などで毎日忙しい方ほど、自覚がないまま歯周病が進むことがあります。

●糖尿病と歯周病
糖尿病と歯周病は、医学的に「相互に悪影響を及ぼす」とされています。
血糖が高い状態が続くと感染への抵抗力が弱まり、歯周病が悪化しやすくなります。
一方、歯周病の炎症が続くことで血糖コントロールに影響が出ることもあり、両方が深く関連することが分かっています。
そのため糖尿病の方は、定期的な歯周病治療が全身の健康管理にもつながると考えられています。

全身疾患との関連（心疾患・脳梗塞・早産など）

歯周病はお口の中だけの問題ではありません。
歯ぐきの炎症によって生じた細菌や毒素が血管に入り込むことで、全身への影響が報告されています。

●心疾患
炎症性物質が血管の健康に影響を与え、動脈硬化の進行を助長することがあると言われています。
その結果、狭心症や心筋梗塞のリスクと関連が指摘されています。

●脳梗塞
歯周病のある方は、そうでない方と比べて脳梗塞のリスクが高いという報告もあり、「口の健康＝脳の健康を守ること」に直結すると考えられています。

●妊娠中の早産・低体重児出産
妊娠中はホルモンバランスの変化で歯ぐきが敏感になります。
歯周病がある場合、早産や低体重児出産のリスクが高まる可能性が示されています。
妊娠中の方は、痛みがなくても一度チェックを受けることをおすすめしています。

●生活習慣の見直しは“今日から”始められます
歯周病治療は、歯科医院での処置と患者様ご自身のセルフケアが両輪となって成り立ちます。
生活習慣を少し整えるだけで、歯ぐきの状態が改善する方もたくさんいらっしゃいます。
松本デンタルオフィスforキッズ東大和では、毎日のブラッシング・食生活・睡眠・ストレスケアなど、ライフスタイルに寄り添ったアドバイスを行っています。
毎日の生活の中で無理なく続けられる“歯周病予防と治療”を一緒に進めていきましょう。

当院の歯周病検査

東大和市で「歯周病かもしれない」と気になっている方の中には、「とりあえず歯石だけ取ってもらえれば大丈夫？」と思われている方も少なくありません。しかし、歯周病は歯ぐきの表面だけでは判断できない病気です。
見た目がそれほど悪くなくても、歯ぐきの中で炎症が進んでいたり、歯を支える骨が少しずつ溶けていることもあります。

松本デンタルオフィスforキッズ東大和では、東大和市の皆さまにお口の状態を正しく知っていただくために、「痛みの少ない・負担の少ない」歯周病検査を丁寧に行っています。
ただ数値を測るだけでなく、なぜその検査が必要なのか・結果が何を意味するのかを、イラストやレントゲン画像も用いながら分かりやすくお伝えすることを大切にしています。

唾液検査・歯周ポケット検査・レントゲン・動揺度チェック

当院の歯周病検査は、複数の角度からお口を診ていく「総合チェック」です。
一つの検査だけで判断するのではなく、いくつかの情報を組み合わせることで、
現在の歯周病の程度や、今後のリスクをより具体的に把握していきます。

●唾液検査（だえき検査）
唾液には、お口の中の細菌バランスや、むし歯・歯周病になりやすいかどうかのヒントが多く含まれています。専用のキットで少量の唾液を採取し、

・お口の中の清潔度
・細菌の量やタイプの傾向
・唾液の量・性質（洗い流す力、守る力）

などを確認します。
結果はグラフや数値で見られるため、「自分のお口の状態がどのあたりにあるのか」を直感的に理解していただきやすい検査です。

●歯周ポケット検査（プロービング）
歯と歯ぐきの間には「歯周ポケット」と呼ばれる溝があります。
この溝が深くなるほど、歯周病が進んでいる可能性が高くなります。
専用の細い器具（プローブ）を用いて、1本1本の歯の周りをゆっくり測りながら、

・溝の深さ
・出血の有無
・痛みの感じ方

などをチェックします。
数値はカルテ上で記録し、初診時と治療後・定期検査の結果を比較できるようにしています。
「どの歯が特に注意が必要か」がはっきり分かるので、その後のブラッシング指導や治療計画にも役立ちます。

●レントゲン検査（X線撮影）
歯周病は、歯ぐきの中にある「歯を支える骨」がどれくらい残っているかが重要なポイントです。お口の中を見ただけでは分からないため、レントゲンで骨の状態を確認します。

レントゲンでは、
・歯を支える骨の高さや形
・歯ぐきの中で起きている炎症の範囲
・根の形や、かぶせ物・詰め物の状態

などを把握できます。
撮影した画像は、モニターに映しながら一緒に見ていただき、「ここが少し痩せてきています」「この部分はまだ保てそうです」といった形で現状を共有していきます。

●動揺度チェック（歯のぐらつきの検査）

歯周病が進行すると、歯を支える骨が減り、歯が「ぐらぐら」しやすくなります。
見た目では分かりにくいことも多いため、専用の器具や指で軽く揺らして、動きの程度（動揺度）を確認します。

・ほとんど動かないレベル
・指先で少し揺れを感じるレベル
・食事に影響が出るほど動くレベル

といった形で評価し、記録に残していきます。
この情報は、「どの歯を優先して守るか」「どこに力がかかり過ぎているか」といった判断にもつながります。

現状のリスクと改善の可能性を丁寧に説明します

検査で大切なのは、単に結果を出すことではなく、「それが何を意味しているのか」を患者様ご自身が理解できることだと考えています。

松本デンタルオフィスforキッズ東大和では、

・今の歯周病の進行度
・このまま放置した場合に想定されるリスク
・治療やセルフケアによって期待できる改善の方向性

を、専門用語をできるだけ避けながら、イラストや図を用いて分かりやすくお伝えします。
「ここまで進んでいるからもうダメ」というような言い方ではなく、「今の状態から何ができるか」を一緒に考えていくスタンスを大事にしています。

また、

・お忙しい方
・お子さま連れの方
・東大和市内・周辺から通院される方

それぞれの生活スタイルにあわせ、通院ペースや治療の進め方についてもご相談しながら決めていきます。
歯周病検査は、「怖いもの」ではなく、ご自身の歯を守るためのスタート地点です。

重度の方の歯周外科治療

歯周病は、初期〜中等度までであればクリーニングや歯周基本治療で改善を期待できるケースが多くあります。
しかし、歯ぐきの奥深くまで炎症が広がり、歯を支える骨が大きく失われている場合、
基本治療だけでは十分に改善が見込みにくいことがあります。
このように重度まで進行した歯周病の方には、歯周外科治療という一歩進んだアプローチを検討します。
外科と聞くと不安に感じられるかもしれませんが、実際には歯ぐきを最小限の範囲で開き、目では見えない深い部分の汚れや感染源を直接取り除く治療で、処置後の回復がスムーズな方も多くいらっしゃいます。

深い歯周ポケットを減らす外科処置

重度歯周病では、歯と歯ぐきの間に形成される「歯周ポケット」が深くなり、通常の器具では完全に汚れを取り除けない状態になります。
そのため外科処置では、歯ぐきをそっと開き、歯石や感染した歯肉組織を直接見ながら取り除くことができます。

この治療は「フラップ手術」と呼ばれ、以下のようなメリットがあります。

・深いポケットの汚れを目で確認しながら除去できる
・炎症の原因を取り除くことで歯ぐきの状態が整いやすい
・治癒後に歯周ポケットが浅くなり、セルフケアがしやすくなる

外科といっても大がかりなものではなく、局所麻酔を用いたうえで慎重に行うため、処置中の痛みを大きく感じる方は少ない印象です。
術後は、以前より歯ブラシが届きやすくなるため、再発予防にもつながりやすくなります。

骨を再生させる再生療法について

進行した歯周病では、歯を支える骨（歯槽骨）が減ってしまうことがあります。
そのような場合、状態によっては
失われた骨の一部が回復することを期待する再生療法をご提案することがあります。

再生療法では、

・骨の再生を助ける材料
・組織の再構築を促す薬剤
を使用し、歯ぐきの中で骨が作られる環境を整えていきます。
すべてのケースで適応できるわけではありませんが、以下のような状態では期待が持てることがあります。

・骨の形が「縦方向」に深く欠けている場合
・歯にまだしっかり支えが残っている場合
・全身的に大きな問題がない場合

再生療法を検討する際は、レントゲンやCTで状態を細かく確認したうえで、患者様のご希望や生活背景も踏まえて判断します。
メリット・注意点・治療後のケアなど、事前に丁寧にご説明いたしますのでご安心ください。

全顎治療が必要な状況とその治療方法

重度歯周病が長く続くと、お口全体に炎症が広がり、複数の歯がぐらついて噛みにくくなる場合があります。
このような場合は「1本ずつの治療」ではなく、お口全体を総合的に治療する“全顎治療”が必要になることがあります。

全顎治療では、

・歯周基本治療
・必要に応じた外科治療
・咬み合わせの改善
・被せ物やブリッジの再設計
・インプラント治療の検討
などを組み合わせ、口全体のバランスを整えていきます。

特に、長期間しっかり噛めない状態が続いていた方は、噛み合わせが不安定になり、さらに歯周病を悪化させることがあります。
当院では、「この歯だけ直せば良い」という表面的な対処ではなく、お口全体で噛む力を回復し、再発を防ぐことを重視しています。
そのため、治療計画を立てる際には、模型・レントゲン・口腔内写真などを組み合わせて
総合的に診断を行っています。

●重度の歯周病でも、できることはたくさんあります

外科治療や全顎治療と聞くと不安になる方が多いですが、重度の歯周病であっても、
今の状態からどう改善していくかを一緒に考えることが大切です。
本院の松本デンタルオフィス東大和では、お口全体の回復に努める全顎治療を専門に行っておりますので、専門のドクターと機材環境の中で治療を受ける事も可能です。
専門的な検査と綿密な治療計画に基づき、患者様の「これからの生活がより快適になること」を目指した治療をご提供しています。

歯周病もお口の継続管理で予防

歯周病は一度発症すると、自然に治ることはほとんどありません。しかし、日々の口腔ケアと定期的な歯科検診を行うことで、歯周病の発症を予防し、進行を食い止めることが可能です。歯周病を予防するためには、継続的な管理が不可欠です。

まず、最も基本的な予防策は、毎日の適切なブラッシングです。歯ブラシの使い方や選び方が重要であり、歯と歯茎の境目（歯肉溝）にしっかりと毛先を当てて磨くことが必要です。力を入れすぎず、優しく細かく動かすことで、プラーク（歯垢）を効果的に除去することができます。また、歯と歯の間には歯間ブラシやデンタルフロスを使用することが推奨されます。これにより、歯ブラシだけでは届かない部分の汚れを取り除くことができます。

さらに、生活習慣も歯周病予防に大きく関わります。バランスの取れた食事、適度な運動、そしてストレスの管理は、全身の健康と同様に、口腔内の健康維持にも重要です。特に、糖尿病をはじめとする全身疾患を持つ方や喫煙者は、歯周病のリスクが高くなりますので、より一層の注意が必要です。

定期的な歯科検診も欠かせません。自宅でのケアだけでは除去しきれない歯石や、初期段階では自覚しにくい歯周病の兆候を早期に発見するためには、プロフェッショナルケアが必要です。歯科医院での定期的なクリーニング（PMTC）に加えて、歯周ポケットの深さや歯の動揺のチェックを受けることで、歯周病の進行を防ぎます。