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コラム

Column

2025.10.26

小児矯正(マイオブレース)のメリット・デメリット

1. 「歯を抜かずに治せる?」という希望から始まる矯正選び

・見た目よりも「原因」にアプローチするマイオブレース

「子どもの歯並びが気になるけど、できれば抜歯は避けたい」「小さいうちから矯正なんて本当に必要?」——そんな親御さんの素朴な疑問から、マイオブレース矯正は注目を集めています。

マイオブレースは、従来のようにワイヤーやブラケットで“歯を動かす”のではなく、「なぜ歯並びが悪くなったのか?」という根本的な原因(口腔習癖・舌の癖・口呼吸など)にアプローチする矯正法です。

見た目だけを整える治療ではなく、正しい呼吸・嚥下・姿勢を身につけることで歯並びが育つ環境を作る——そんな“育てる矯正”がマイオブレースの大きな特徴です。

・“治療”より“育てる”という新しい考え方

矯正と聞くと「動かす」「固定する」といった“治療”のイメージが強いかもしれません。しかしマイオブレースでは、“育てる”という発想が軸になります。

成長期にある子どもの骨や筋肉は柔軟性があり、正しい使い方を覚えることで自然と理想的な発育を促すことが可能です。

たとえば、舌が正しい位置にないと、上顎の発育が妨げられ、歯が並ぶスペースが狭くなってしまいます。
また、口呼吸のまま育つと、顔貌が変化したり、集中力や睡眠にも影響が出ることも。

マイオブレースはこうした機能的な癖を改善し、「歯が自然に並びやすい環境」をつくることを目的とした矯正です。

・まずは「矯正装置=金属」のイメージを手放して

「矯正って、銀色のワイヤーで口元がギラギラするんでしょう?」といったイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

マイオブレースでは、透明で柔らかいマウスピース型の矯正装置を使用します。装着は就寝時と日中1〜2時間程度のみ。取り外しも可能なので、学校での食事や歯磨きの際も問題なく対応できます。

さらに、痛みが少なく、外からほとんど目立たないため、お子さまが嫌がらずに矯正に取り組めるという点も大きなメリット。
「見た目の問題で矯正を敬遠していた」「金属装置への抵抗が強い」というケースでも、始めやすい治療法といえるでしょう。

このように、マイオブレースは“歯を抜かずに整えたい”という希望を持つご家族にとって、新たな選択肢となり得ます。

2. マイオブレースとは?従来の矯正とのちがい

・固定式ではなく“取り外し式”のマウスピース

マイオブレースは、従来のように歯に直接ワイヤーを取り付ける矯正ではなく、取り外し可能なマウスピース型の装置を用います。

この装置は、就寝中と日中1〜2時間の装着が推奨されており、学校生活や食事、歯磨きなど日常生活に支障をきたしにくいのが大きな特徴です。

また、取り外しができることで口腔内の衛生管理がしやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えながら矯正を進められる点もメリットです。

・お口の筋肉や呼吸をトレーニングするアプローチ

マイオブレース矯正は、単に歯を動かすのではなく、口腔筋機能療法(MFT)を組み合わせた機能的なトレーニングが行われます。

具体的には、舌の正しい位置、鼻呼吸、正しい嚥下(飲み込み)の方法などを習得することで、歯並びを乱す原因そのものにアプローチしていきます。

このようなトレーニングは、口腔周囲の筋肉のバランスを整え、歯が自然に正しい位置に生える環境を育てることにつながります。

・歯並びだけでなく、根本原因に働きかける治療法

従来の矯正治療は、歯を動かすことが主な目的でした。しかしマイオブレースは、歯並びを悪くする根本的な生活習慣や体の使い方に着目しています。

たとえば、口呼吸をしているお子さまは上顎の発育が妨げられやすく、舌が常に下がっていると下顎が前方に成長しやすくなるといった影響があります。

マイオブレースは、こうした習慣を早い段階で改善することで、骨格の正しい成長と機能の発達を促し、結果として美しい歯並びにつなげるという、包括的なアプローチをとる矯正方法です。

3. メリット①:見た目が目立ちにくいから始めやすい

・透明なマウスピースでお子さまの抵抗感が少ない

小児矯正において「矯正装置をつけるのが恥ずかしい」と感じるお子さまは少なくありません。特に思春期に差しかかる年齢では、見た目の変化に対して敏感になることも多く、ワイヤー矯正のように金属が目立つ装置に抵抗を示すケースもあります。

その点、マイオブレースは透明なマウスピース型の装置を使用するため、外から見ても目立ちにくいのが特長です。お子さま自身が「これなら学校にもつけていける」と安心して始めやすい環境が整っているのは、治療への第一歩を踏み出すうえで非常に重要です。

実際、見た目の違和感が少ないことがモチベーションの維持にもつながり、自分から積極的に装着しようとするお子さまも多く見受けられます。

・痛みが少なく、学校生活にも支障が出にくい

ワイヤー矯正の場合、歯を引っ張る力が強く、装着当初や調整後に痛みを感じやすいのが一般的です。また、装置による口内炎や発音のしづらさなど、生活への影響が避けられないこともあります。

その点、マイオブレースは歯に直接力を加えるのではなく、お口周りの筋肉や舌の動きを整える“間接的”なアプローチで歯列の改善を目指します。そのため痛みが少なく、日常生活や学校での授業、運動などにも大きな支障が出にくいのが利点です。

特に成長期のお子さまにとって「痛みが少ない」「違和感が少ない」というのは、ストレスなく継続するための大きな後押しになります。

・ワイヤーやブラケットのストレスがない安心感

矯正装置といえば、歯の表面にブラケットを取り付け、ワイヤーで力を加えるものをイメージする方が多いでしょう。しかしこの方法は、食事の際に食べ物が詰まりやすかったり、歯磨きが難しくなったりと、日常のケアにも苦労が伴います。

マイオブレースは取り外し式のため、食事や歯磨きの際には外すことができ、いつも通りの生活スタイルを維持できます。これにより装置による精神的・身体的な負担が減り、お子さまもご家族も安心して治療を進めていける環境が整います。

さらに、金属アレルギーのリスクもなく、見た目・快適さ・安全性のすべてにおいて、お子さまへの優しさが詰まった矯正法といえるでしょう。

4. メリット②:成長期の“力”を活かして骨格を整える

・顎の広がりや舌の位置を整えることで自然な歯並びに

マイオブレース治療の最大の特長は、成長期の子どもが持つ“発育の力”を活かして、自然な歯並びへと導く点にあります。特に注目すべきは、顎の広がりと舌の位置の改善です。

現代の子どもたちは、食生活の変化や生活習慣の影響で、顎が小さく成長しにくい傾向にあります。その結果、歯が並ぶスペースが足りず、ガタガタの歯並び(叢生)や出っ歯、受け口などが起こりやすくなります。マイオブレースでは、舌を正しい位置に誘導し、鼻呼吸を促すことで、顎の正しい発育を助け、歯が自然に並ぶための土台作りを行います。

このように「歯を並べる」のではなく、「歯が並びやすい環境を整える」というアプローチは、見た目の美しさだけでなく、全身の発育や健康にも良い影響をもたらします。

・骨格や噛み合わせの問題にもアプローチできる

マイオブレースは、単に歯並びだけでなく、子どもの成長過程における骨格の歪みにも働きかけることができます。たとえば、口呼吸によって上顎が狭くなり、結果的に鼻づまりやいびきなどを引き起こすケースがありますが、このような習慣を改善することで、顔貌や呼吸機能の発達にも好影響を与えます。

また、正しい舌の位置や噛み合わせが整うことで、左右の顎のバランスが良くなり、将来的な顎関節症や咀嚼機能の問題を予防することにもつながります。これは、従来の矯正ではアプローチしにくい領域であり、マイオブレースならではの大きなメリットと言えるでしょう。

・将来の本格矯正が不要になることもある

早期にマイオブレースを導入することで、骨格の問題や悪習癖を改善できた場合、その後の本格矯正(Ⅱ期治療)が不要になる、あるいは非常に軽い治療で済むケースもあります。

例えば、歯のガタつきがそれほど強くないお子さまの場合、顎の成長を十分に促し、噛み合わせと舌の使い方を正せば、自然と歯が並んでくることもあるのです。

これは、歯を抜かずに済むだけでなく、治療期間や費用の負担も軽くなり、何よりもお子さまのストレスを最小限に抑えることができます。

もちろん、すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、「成長を利用する」という考え方が、マイオブレース治療の大きな可能性を広げていることは間違いありません。

5. メリット③:抜歯を避けられる可能性が高い

・歯を並べる“スペース”を自然に作る治療

矯正治療で「歯を抜く」と聞くと、多くの保護者の方が心配されるのではないでしょうか。特に、まだ永久歯が生えそろっていない小さなお子さまにとって「抜歯」は大きな不安要素です。

マイオブレース治療では、歯並びが悪くなる根本的な原因、たとえば口呼吸や舌の癖、顎の発育不足などに対してアプローチすることで、歯がきれいに並ぶための“スペース”を自然に確保していきます。

つまり、物理的にスペースが足りないからといって「歯を抜いて調整する」のではなく、子ども自身の成長力を利用して歯の生える環境を整える治療方針です。これにより、将来的に永久歯の抜歯が必要なくなる、またはその可能性を大きく下げることが期待できます。

・健康な永久歯を残すという選択肢

従来のワイヤー矯正では、歯の生えるスペースが確保できない場合、第一小臼歯などの永久歯を抜歯することが一般的でした。しかし、マイオブレースはこの点で大きく異なります。

お子さまの骨格が成長過程にあるタイミングで正しい口腔機能を獲得し、顎の発育を促すことで、歯の並ぶスペースを自然に生み出します。これにより、健康な永久歯を抜かずに済む可能性が高まるのです。

「できれば抜きたくない」「将来の健康のために歯を残しておきたい」とお考えのご家庭にとって、マイオブレースはまさに希望となる治療法だといえるでしょう。

・抜歯の不安があるご家庭にとっての希望に

子どもの矯正に対するハードルとして、費用や見た目の問題と並び、「抜歯の必要性」は非常に大きな心理的障壁です。特に保護者の方にとっては「健康な歯をわざわざ抜く必要があるのか」という疑問が尽きないものです。

マイオブレースは、こうした不安に対して「抜かなくても歯が並ぶ可能性がある」という新しい選択肢を提示してくれます。もちろん、すべての症例において抜歯を完全に回避できるわけではありませんが、「できる限り抜歯を避けたい」という希望に応える柔軟な治療法であることは間違いありません。

また、早期に開始することで、抜歯を回避できる可能性はより高まります。成長期にこそ発揮される体の力を使い、自然な歯並びへ導く——それがマイオブレースの魅力の一つです。

6. デメリット①:取り外し式だからこそ“自己管理”が重要

・決められた時間に装着しないと効果が出にくい

マイオブレースは、固定式の矯正装置と異なり、患者さん自身で「取り外し」ができることが特徴のひとつです。これは装着時のストレスが少ない、食事や歯磨きがしやすいといったメリットがある反面、「決まった時間に毎日きちんと使う」という自己管理が求められます。

基本的には、日中1時間と就寝中の装着が推奨されており、これを守ることで本来の効果が発揮されます。しかし、忙しい生活の中でつい忘れてしまったり、装着時間が不規則になると、期待した成果が得られにくくなってしまいます。

特に、治療の対象となるお子さまの年齢層は、まだ自分で習慣化するのが難しい時期であるため、保護者のサポートが欠かせません。マイオブレースは「つけてさえいれば勝手に治る」ものではなく、「適切な使用」があってこその成果であることを理解しておく必要があります。

・「遊びたくて忘れる」「つけたくない」の葛藤も

子どもにとって、マウスピース型の装置は見た目には目立ちにくくても、異物感や違和感を感じることがあります。初めのうちは「つけたくない」「めんどうくさい」といった気持ちが勝ってしまい、装着を避けようとすることも珍しくありません。

また、遊びや習いごとに夢中になっている時間帯に「装置をつけなきゃいけない」となると、子どもにとっては大きなストレスになりかねません。結果として、治療の継続に支障をきたすケースもあります。

このような場面では、親子で治療の目的を話し合ったり、装着が日常のルーティンとして自然に組み込めるようなサポートが大切です。たとえば「お風呂のあとにつける」「寝る前に家族全員でチェックする」など、日々の中に無理なく取り入れる工夫が求められます。

・保護者の根気とサポートが成功の鍵に

マイオブレース治療を成功させるためには、単なる装置の提供だけでなく、保護者の「伴走」が極めて重要です。特に装着時間の管理、忘れた日のフォロー、装置の清掃、トレーニングの声かけなど、日々の小さな積み重ねが治療効果に大きな影響を及ぼします。

親御さんが「つけたの?」「ちゃんとやった?」と毎回確認するのは大変かもしれませんが、それが当たり前の環境になれば、子どもも少しずつ主体的に取り組むようになります。

歯並びや口腔機能の改善は、長期間にわたる取り組みが必要です。保護者が根気強く寄り添うことで、お子さまのモチベーションが維持され、結果として治療が成功へと導かれるのです。

このように、取り外し式のメリットは大きい一方で、その分「自己管理能力」が求められるという側面は、マイオブレース治療における明確なデメリットといえるでしょう。ただし、それを乗り越えるための方法やサポート体制も多く存在しますので、最初から諦める必要はありません。

7. デメリット②:トレーニングの継続が難しいことも

・舌の動かし方や呼吸を改善する「習慣矯正」

マイオブレース治療の大きな特徴は、「歯」そのものを動かすのではなく、「お口周りの筋肉」や「舌の動き」「呼吸の仕方」といった“習慣”そのものを正すことにあります。これを「習慣矯正」とも呼び、たとえば舌を正しい位置に置く練習、鼻呼吸を促すためのトレーニングなどが中心となります。

これは、骨格の成長や歯列の発育に大きな影響を与える要素であり、悪習癖が改善されれば自然と正しい歯並びに導かれるという理論に基づいています。しかしこの「トレーニング」という行為自体は、日常の中で地道に積み重ねていく必要があり、思った以上に“根気”が求められます。

・楽しく続けられる工夫が必要

マイオブレースのトレーニングは、お子さまが毎日少しずつ取り組むことで効果が出てくるものです。ただし、内容としては「舌を上あごにつけて10秒キープ」「口を閉じて鼻で深呼吸」など、一見すると地味で、達成感が感じにくいものも多く含まれます。

そのため「飽きてしまった」「忘れてしまった」「今日はいいや」と継続が途切れることもよくあります。特に低年齢のお子さまの場合、遊びや習いごとに夢中になるとトレーニングの優先度が下がってしまうのは自然なことです。

こうした状況を防ぐには、トレーニングにゲーム性や目標設定を取り入れる、カレンダーにシールを貼って進捗を可視化する、ご家族で一緒に取り組むなど、「楽しみながら続けられる仕組みづくり」が重要です。親御さんの声かけや一緒に行う時間の確保が、継続の鍵となります。

・医院によるサポート体制の差も影響

実は、マイオブレース治療は医院によって提供方法やサポート内容が大きく異なることがあります。中には装置だけを渡して終わり、というクリニックもありますが、本来の効果を引き出すには「適切な指導」や「継続的なフォロー」が不可欠です。

たとえば、毎回の通院でトレーニングの成果を一緒に確認したり、新しい課題を出してくれたりする医院では、お子さまのモチベーションも保ちやすくなります。また、家庭での取り組みに対してフィードバックをくれる体制が整っていれば、保護者としても安心です。

逆に、医院側のサポートが手薄だと、「このままで合ってるのかな?」「効果が出てるのか分からない」といった不安が積み重なり、最終的にトレーニングが続かなくなる原因にもなります。治療をスタートする際には、「通いやすさ」や「診療の丁寧さ」だけでなく、「マイオブレースに特化した経験と実績のある医院かどうか」も確認ポイントとして意識することをおすすめします。

8. デメリット③:すべての症例に適しているわけではない

・重度の歯並びや骨格の問題には本格矯正が必要なことも

マイオブレースは、お子さまの成長期における筋肉や呼吸、舌の位置など「歯並びを悪くする原因」にアプローチする優れた治療法ですが、すべての症例に適しているわけではありません。

特に、顎の骨格そのものに強いズレがある場合や、歯の重なり(叢生)が著しく複雑な場合、あるいは上下の顎の成長バランスに大きな差がある場合などは、取り外し式のマウスピース装置だけでは十分な改善が難しいケースもあります。

そのような場合には、永久歯が生えそろってからブラケット矯正やマウスピース矯正(Ⅱ期治療)を組み合わせて対応することが一般的です。マイオブレースは“万能な矯正装置”ではなく、「成長期に適した機能的アプローチ」として位置づけられるものです。正しい診断のもとで、適応範囲を見極めて選択することが大切です。

・“何歳からでも始められる”わけではない

マイオブレースは、成長を利用して歯並びや骨格を整える「成長誘導型矯正」です。そのため、骨の成長がほぼ止まっている中学生後半〜高校生以上の年齢では、治療効果が十分に発揮されないことがあります。

一般的には、乳歯が生えそろう3〜4歳頃から、永久歯が生え始める10歳頃までが最も効果的なタイミングとされています。この時期は筋肉や骨の柔軟性が高く、トレーニングの成果が現れやすいのが特徴です。

一方で、「まだ早いのでは」と様子を見続けてしまうと、あごの成長が進み、非対称や開咬などが固定化してしまうこともあります。マイオブレースにおける“早期治療”とは、単に年齢の早さではなく、「成長の柔軟性が活かせる時期を逃さない」という意味なのです。

・専門医による精密な診断が前提となる

マイオブレース治療の効果を最大限に引き出すためには、矯正専門医による精密な診断と、正しい適応判断が欠かせません。単に「歯並びが気になる」「装置が目立たないから」という理由だけで始めてしまうと、期待した効果が得られないだけでなく、途中で挫折してしまうリスクもあります。

矯正専門医は、口腔内の歯列だけでなく、舌の動き・呼吸の仕方・姿勢・口唇の閉じ方なども総合的に評価します。なぜなら、歯並びの乱れは“歯”だけの問題ではなく、“機能の習慣”に起因することが多いからです。

経験豊富な専門医であれば、「マイオブレースで改善が見込めるケース」か、それとも「他の治療法が適しているか」を明確に判断してくれます。つまり、治療の成功は装置の性能ではなく、診断と継続的なサポート体制に左右されるのです。

9. メリットとデメリットを比べた“選び方”のヒント

・お子さまの性格や生活スタイルに合うかどうか

マイオブレース治療を始めるかどうかを考える際、治療の内容や期待できる効果だけでなく、「お子さまの性格や日常生活との相性」も大きな判断材料となります。

たとえば、几帳面でルーティンを守れるタイプのお子さまは、決まった時間に装置を装着し、トレーニングをコツコツ続けることが得意です。このようなタイプの子は、マイオブレースのような「継続が求められる矯正」と非常に相性がよいと言えるでしょう。

一方で、活発で外遊びが大好き、じっとしているのが苦手、というお子さまの場合は、「つけるのを忘れた」「トレーニングをやりたがらない」といった場面も想定されます。その場合には、ご家庭でのサポート体制や声かけの工夫が不可欠になります。

つまり、“お子さま自身の特性”をよく観察し、「本当にマイオブレースが合うのか?」を見極めることが、満足のいく治療選びにつながります。

・本人のやる気が引き出せるかも重要な視点

小児矯正においては、親御さんの意志だけでなく、治療を受けるお子さま本人の「納得感」や「やる気」が、結果を大きく左右します。

マイオブレースは、毎日トレーニングを行い、自分で装置を管理するという“自発性”が求められる治療法です。そのため、「どうして矯正が必要なのか」「何を目指すのか」を、お子さま自身が理解し、納得できるように伝えることが大切です。

たとえば、「もっときれいな歯並びになって笑顔が増えるよ」「将来の虫歯のリスクも減るよ」といった未来のイメージを一緒に描くことで、治療への前向きな気持ちを育てることができます。医院側が行う“モチベーションアップの工夫”も治療選びのチェックポイントになるでしょう。

・「楽に早く治したい」ではなく「長い目で見る」矯正選びを

「楽に、短期間で、目立たず治したい」――これは多くの親御さんが思い描く理想かもしれません。しかし、マイオブレース治療において重要なのは、単なる“見た目”の改善だけでなく、お口まわりの機能や将来的な歯列の健康までを見据えた“育成的アプローチ”です。

だからこそ、選ぶ際には「すぐに変化が出るか」よりも、「将来にどんな影響があるか」を重視した判断が必要になります。たとえば、今は軽度の歯並びの乱れに見えても、放置すれば骨格に悪影響が出る可能性がある――そんな予測に基づいて治療に踏み出すことは、未来への投資とも言えるでしょう。

マイオブレースは、始めてすぐに劇的な変化が見えるわけではありません。しかし、日々の小さな積み重ねが、将来的に“本格矯正が不要になる”ほどの効果につながるケースもあります。

「いま気になっている部分」だけに目を向けるのではなく、「数年後のお子さまの健康な歯並び」を想像しながら選ぶ。それこそが、本当に後悔のない小児矯正の選び方だと私たちは考えています。

10. 「うちの子には合う?」と思ったら、まずは相談へ

・初診相談で分かる“適応の有無”と“治療方針”

マイオブレースが気になるけれど、「うちの子に合っているのか分からない」「始めるタイミングは今なのか」――そんな疑問を抱えたまま迷っているご家庭も多いことでしょう。

実際のところ、マイオブレースはすべてのお子さまに適応するわけではなく、歯並びの状態や年齢、生活習慣などの条件を見たうえで、専門的に判断する必要があります。そのため、まずは一度、初診相談を受けることをおすすめします。

初診では、お子さまのお口の中の状態を診察し、必要に応じてレントゲン撮影や写真撮影などを行った上で、「今すぐ始めたほうがよいのか」「まだ経過観察でよいのか」などを含め、具体的な治療方針を提案してもらえます。

この時点でマイオブレースが適していないと判断される場合は、他の治療法を案内してくれることもあります。無理に進められることはありませんので、まずは安心して情報収集の気持ちでご相談いただくとよいでしょう。

・納得した上でスタートできる安心感

小児矯正は、お子さまだけでなくご家族にとっても「一緒に取り組む長期プロジェクト」です。だからこそ、スタートする前に「不安や疑問をすべて解消できているか」「納得した上で進められるか」がとても重要です。

相談時には、治療にかかる期間・費用・通院の頻度・ご家庭で必要なサポートの内容などを詳しく説明してもらえます。また、トレーニングの具体的な内容や使用するマウスピースの実物を見せてもらえる医院も多く、お子さま本人が安心できるような工夫がされています。

こうした“準備段階での信頼関係づくり”がしっかりしている医院であれば、治療開始後もスムーズにコミュニケーションが取れ、継続へのモチベーションにもつながります。「分からないまま始めてしまった…」という不安を避けるためにも、納得できるまで説明を受けられる医院を選ぶことがポイントです。

・「いつか…」が「今かも」に変わるタイミング

「まだ早いかもしれない」「様子を見てからでいいかな」と思っているうちに、気づけばタイミングを逃してしまう――そんな声も、実際に多く耳にします。

マイオブレースは“成長期”の骨格発育を利用して効果を発揮する治療法であり、ベストなスタート時期があります。とくに顎の成長が活発な6歳〜10歳ごろは、習慣の改善による骨格誘導が最も効果的に行えるタイミングとされています。

つまり、「やるなら今が一番効果的かもしれない」というタイミングを見極めるためにも、専門医の診断が欠かせません。

「気になっていたけど、ずっと相談せずにいた」「他の医院で矯正はまだ早いと言われた」――そんなご家庭でも、クリニックによって見解が異なる場合もあるため、まずは“セカンドオピニオン”として話を聞いてみるのもおすすめです。

お子さまの将来の歯並びや健康に関わる大切な判断だからこそ、「なんとなく気になるな」という気持ちを放置せず、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

監修:松本デンタルオフィスforキッズ
所在地:東京都東大和市向原4丁目1−2
電話:042-569-8127

*監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィスforキッズ
ドクター 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年 日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
2025年 医療法人社団桜風会松本デンタルオフィスforキッズ 開院予定

*所属学会
日本補綴歯科学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本顎咬合学会
*スタディグループ
5-D Japan
Esthetic Explores

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