こんにちは。松本デンタルオフィスforキッズです。
お子様が食事のたびに前歯を使わず、最初から奥歯で噛んでいたり、麺類やお肉をうまく噛み切れなかったりする様子を見て、「ただの食べ方の癖かな?」「歯並びや噛み合わせに問題があるのでは?」と気になったことはありませんか。
実は、子どもが前歯で噛み切れない理由は一つではありません。乳歯から永久歯への生え変わりによる一時的な変化である場合もあれば、歯並びや噛み合わせ、お口の機能、舌や唇の使い方、さらには口呼吸などが影響していることもあります。そのため、「そのうちできるようになるだろう」と様子を見続けたり、「前歯で噛みなさい」と繰り返し注意したりするだけでは、根本的な解決につながらないケースもあります。
今回は、考えられる原因や放置による影響、ご家庭で確認したいポイント、歯科医院で確認できることについて分かりやすく解説します。お子様の健やかな成長とお口の発達をサポートするためにも、前歯で噛み切れない理由を正しく知ることから始めましょう。
1.「前歯で噛み切れない」と気づいたときの不安

お子様が肉や野菜、麺類などを前歯でうまく噛み切れず、最初から奥歯で噛んでいる様子を見ると、「単なる食べ方の癖なのかな?」「噛み合わせに問題があるのでは?」と心配になる保護者の方も多いでしょう。前歯には、食べ物を適切な大きさに噛み切り、奥歯で噛み砕きやすくする役割があります。前歯を使いにくい状態には、成長途中の一時的な変化が関係していることもあれば、歯並びや噛み合わせ、お口の機能などが影響している場合もあります。まずは普段の食べ方を観察し、気になる状態が続く場合は原因を確認することが大切です。
食べ方の癖なのか気になる
前歯を使わず、食べ物を横から口に入れて奥歯で噛む姿を見ると、「癖だから直せばよい」と考えることもあるでしょう。
しかし、前歯で噛み切らない背景には、
・上下の前歯が噛み合っていない
・前歯で食べ物を捉えにくい
・舌や唇をうまく使えていない
・硬いものや噛み切りにくいものを避けている
など、さまざまな理由が考えられます。
「前歯で噛みなさい」と繰り返すだけでは改善しにくいこともあるため、なぜ前歯を使わないのかという視点で確認することが重要です。
歯並びや顎の発達への影響が心配になる
前歯で噛み切れない状態では、開咬など上下の前歯が適切に噛み合っていない可能性も考えられます。
また、指しゃぶりや舌を前へ押し出す癖、口呼吸などが歯並びや噛み合わせに影響している場合もあります。成長期のお子様は歯や顎の状態が変化していくため、現在の状態だけで将来の歯並びを決めつける必要はありませんが、気になる癖も含めて確認しておくと安心です。
様子を見てもよいのか受診すべきか迷う
乳歯から永久歯への生え変わりの時期には、一時的に前歯で噛みにくくなることがあります。
一方で、前歯が生えそろっても噛み切れない、上下の前歯に隙間がある、発音や飲み込み方にも気になる点がある場合は、一度歯科医院で相談してみましょう。
子どもが前歯で噛み切れないからといって、必ずしも歯並びに問題があるとは限りません。しかし、食べ方の癖だけでなく、噛み合わせや舌・唇の使い方などが関係していることもあります。「そのうちできるようになる」と長期間様子を見るのではなく、気になる状態が続く場合は成長段階に合った確認を受けることが大切です。
- 前歯で噛み切れない背景には、食べ方の癖だけでなく噛み合わせやお口の機能が関係することがあります。
- 生え変わりの時期には一時的に前歯を使いにくくなることもあります。
- 前歯が生えそろっても噛み切れないなど、気になる状態が続く場合は歯科医院で確認しましょう。
2.前歯で噛み切れない原因は一つではありません

子どもが前歯で食べ物を噛み切れないと、「歯並びが悪いのでは?」と考える保護者の方も多いでしょう。しかし、前歯が使いにくくなる原因は一つではありません。歯の生え変わりによる一時的な変化から、上下の歯の噛み合わせ、舌や唇の使い方、普段の生活習慣まで、複数の要素が関係していることがあります。見た目だけで原因を決めつけず、お子様の成長段階や普段のお口の使い方まで含めて確認することが大切です。
成長過程で一時的に起こることもある
乳歯から永久歯へ生え変わる時期は、歯が抜けていたり、新しく生えた前歯がまだ噛み合わせに十分参加していなかったりすることがあります。
例えば、
・前歯が抜けている
・永久歯が生え始めたばかり
・上下の前歯が生えそろっていない
・歯の生える位置が変化している途中
といった時期には、一時的に食べ物を噛み切りにくくなることがあります。
成長とともに改善するケースもあるため、「前歯で噛めない=すぐに異常」と判断する必要はありません。ただし、生えそろった後も状態が続く場合は確認が必要です。
歯並びや噛み合わせが関係する場合もある
上下の前歯が適切に接触していなければ、食べ物を挟んで噛み切ることが難しくなります。
特に、奥歯を噛み合わせても前歯に隙間が残る「開咬」や、下の前歯が上の前歯より前方に出る「反対咬合」などでは、前歯本来の働きを十分に発揮できないことがあります。
歯並びは見た目だけの問題ではなく、「噛む」という機能に影響していないかを見ることも重要です。
お口の機能や生活習慣が影響することもある
歯並びに大きな問題がなくても、舌・唇・頬などをうまく使えていないことで前歯を使いにくい場合があります。
また、指しゃぶりや舌を前へ出す癖、口呼吸、柔らかい食べ物に偏った食生活などが関係することもあります。こうした要因が複数重なっているケースも少なくありません。
前歯で噛み切れない原因は、生え変わりによる一時的なものから、歯並び・噛み合わせ、お口の機能、生活習慣までさまざまです。食べ方だけを直そうとするのではなく、「なぜ前歯を使いにくいのか」を確認することが大切です。気になる状態が続く場合は、成長段階も含めて歯科医院で確認してもらいましょう。
- 前歯で噛み切れない原因には、生え変わりによる一時的な変化もあります。
- 開咬や反対咬合など、歯並びや噛み合わせが前歯の機能に影響する場合があります。
- 舌や唇の使い方、口呼吸、生活習慣なども含めて原因を確認することが大切です。
3.前歯で噛み切れない子どもに考えられる主な原因

子どもが前歯で食べ物をうまく噛み切れない場合、単に「前歯を使うのが苦手」というだけではなく、噛み合わせや舌・唇の使い方、普段の癖などが関係していることがあります。特に成長期は、歯並びと顎の発達、お口の機能が互いに影響しながら変化していく時期です。前歯で噛めないという結果だけを見るのではなく、その背景にある原因を確認することが、適切な対応につながります。
開咬や反対咬合などの噛み合わせ
前歯で食べ物を噛み切るには、上下の前歯が適切な位置で噛み合う必要があります。
前歯を使いにくくなる噛み合わせとしては、
・奥歯を噛んでも上下の前歯に隙間ができる「開咬」
・下の前歯が上の前歯より前方に出る「反対咬合」
・上の前歯が大きく前方へ出ている状態
・前歯の位置や生え方に問題がある状態
などが考えられます。
特に開咬では、上下の前歯で食べ物を挟みにくいため、麺類や肉、野菜などを噛み切ることが難しくなる場合があります。
舌や唇の使い方・口腔機能の影響
食事では、歯だけが働いているわけではありません。舌で食べ物を移動させ、唇で口の中に保持しながら、歯を使って噛むという一連の動きが必要です。
例えば、
・舌を前へ押し出す癖がある
・飲み込むときに舌が前歯へ出る
・唇を閉じる力が弱い
・口を開けたまま食べることが多い
といった様子がある場合、お口の機能が食べ方に影響している可能性があります。
歯並びだけでなく「舌や唇をどのように使っているか」を見ることも重要です。
指しゃぶりなどの習慣が関係することもある
指しゃぶりやおしゃぶり、舌を前へ出す癖などが長期間続くと、前歯や顎に持続的な力が加わり、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
ただし、年齢や頻度、続いている期間によって影響は異なるため、癖があるだけで問題になるとは限りません。無理に叱ってやめさせるのではなく、背景も含めた対応が大切です。
前歯で噛み切れない背景には、開咬・反対咬合などの噛み合わせだけでなく、舌や唇の機能、指しゃぶりなどの習慣が複雑に関係している場合があります。原因によって必要な対応は異なります。食べ方だけを直そうとせず、気になる状態が続く場合は歯科医院で噛み合わせと口腔機能の両方を確認してもらいましょう。
- 開咬や反対咬合など、前歯の噛み合わせが原因で噛み切りにくくなることがあります。
- 舌や唇の使い方など、お口の機能が食べ方に影響している場合もあります。
- 指しゃぶりなどの習慣も含め、噛み合わせと口腔機能を総合的に確認することが大切です。
4.前歯で噛めない状態を放置するとどうなる?

子どもが前歯で噛み切れなくても、食事そのものができていれば「もう少し様子を見ても大丈夫」と考えることもあるでしょう。生え変わりの時期など、一時的に前歯を使いにくくなるケースもあるため、必ずしもすぐに問題が起こるわけではありません。しかし、噛み合わせやお口の機能に原因があり、その状態が長く続いている場合には、食べ方や発音、歯並びなどに影響する可能性があります。「食べられているから問題ない」と判断せず、前歯を使えない原因を確認することが大切です。
奥歯ばかり使う癖がつくことがある
前歯には、食べ物を適切な大きさに噛み切り、その後、奥歯へ送って細かく噛み砕く役割があります。
前歯が使いにくいと、
・最初から食べ物を奥歯へ運ぶ
・一口の量が大きくなりやすい
・噛み切りにくい食品を避ける
・食べ物を小さくしてもらうことに慣れる
といった食べ方が習慣になる場合があります。
前歯で噛めない状態が続く場合は、単に「前歯を使う練習」をさせるのではなく、噛み合わせや口腔機能に使いにくい原因がないか確認することが重要です。
食べ方や発音に影響する可能性がある
食べる・飲み込む・話すといった動作には、歯だけでなく舌や唇、頬なども関係しています。
例えば、舌を前へ出す癖があり、上下の前歯が噛み合わない状態では、食べ物を噛み切りにくいだけでなく、発音するときの舌の位置にも影響することがあります。
ただし、発音の発達には年齢による個人差もあるため、前歯で噛めないことだけを原因と決めつけることはできません。食べ方と発音の両方に気になる様子があれば、専門的に確認してもらいましょう。
歯並びや顎の成長に影響する場合がある
前歯で噛めない背景に、開咬や舌突出癖、口呼吸などがある場合、それらが続くことで歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
特に成長期は、歯の生え変わりや顎の発育が進む大切な時期です。原因によっては、早い段階から経過を確認することで適切な対応時期を判断しやすくなります。
前歯で噛めない状態を放置したからといって、必ず歯並びや顎の成長に問題が生じるわけではありません。しかし、奥歯に偏った食べ方や舌・唇の使い方が続いている場合、その背景にある原因を見逃さないことが重要です。前歯でほとんど噛み切れない状態が続く場合は、自己判断で長く様子を見ず、歯科医院で噛み合わせや口腔機能を確認してもらいましょう。
- 前歯を使えない状態が続くと、奥歯ばかりを使う食べ方が習慣になることがあります。
- 舌や唇の使い方によっては、食べ方だけでなく発音にも影響する可能性があります。
- 噛み合わせや口腔機能に原因がないか確認し、成長に合わせて経過を見ていくことが大切です。
5.家庭で確認しておきたいポイント

子どもが前歯でうまく噛み切れないと気づいたら、まずは普段の食事やお口の様子を観察してみましょう。家庭で原因を判断する必要はありませんが、「いつ・何を食べるときに困っているのか」「どのような食べ方をしているのか」を把握しておくと、歯科医院へ相談するときにも役立ちます。無理に前歯を使わせたり、食べ方を叱ったりするのではなく、お子様がなぜ噛み切りにくそうなのかを観察することから始めましょう。
どの食べ物で噛み切りにくいか観察する
前歯で噛み切れないといっても、すべての食べ物で困っているとは限りません。
例えば、
・肉や葉物野菜を噛み切れない
・麺類を前歯で切らず吸い込む
・大きな食べ物を横から噛む
・前歯を使わず最初から奥歯へ運ぶ
・硬い食べ物を避けたがる
などの様子がないか確認してみましょう。
「どの食品で」「どのような食べ方になるか」を記録しておくと、単なる好みなのか、前歯を使いにくい状態なのかを確認する手がかりになります。
食事姿勢や食べ方を見直す
噛む・飲み込む動作には、口だけでなく身体の姿勢も関係しています。食事中に足が床や足台につかずブラブラしていたり、背中が丸まっていたりすると、身体が安定しにくくなることがあります。
食事の際は、
・椅子とテーブルの高さが合っているか
・足裏を床や足台につけられているか
・身体が大きく傾いていないか
・一口の量が多すぎないか
などを確認してみましょう。
また、食べ物を毎回細かく切りすぎていると、前歯を使う機会が少なくなることもあります。ただし、年齢や発達に合わない硬さ・大きさの食品を無理に与える必要はありません。
口呼吸やお口の癖がないか確認する
食事以外の時間のお口の様子にも注目しましょう。
口がいつもポカンと開いている、舌が前へ出る、指しゃぶりが続いている、唇を閉じにくそうといった様子は、噛み合わせや口腔機能と関係している場合があります。
家庭では、「前歯で噛ませること」よりも、噛み切れない場面や姿勢、お口の癖を具体的に観察することが大切です。気になる様子があれば、食事中の状況をメモしたり、可能であれば動画に残したりすると、受診時の情報として役立つことがあります。
前歯で噛めない状態が続く場合は家庭だけで改善しようとせず、歯科医院で歯並びや噛み合わせ、お口の機能を確認してもらいましょう。
- どの食べ物で、どのように噛み切りにくそうなのかを具体的に観察しましょう。
- 食事中の姿勢や一口量、年齢や発達に合った食材の大きさ・硬さも確認することが大切です。
- 口呼吸や舌の癖などにも目を向け、気になる状態が続く場合は歯科医院へ相談しましょう。
6.歯科医院で確認できること

子どもが前歯で噛み切れない状態が続いている場合、歯科医院では「歯並びが悪いかどうか」だけを見るわけではありません。前歯で食べ物を噛み切るためには、上下の歯が適切に噛み合うことに加えて、舌や唇、顎などがバランスよく働く必要があります。そのため、歯並び・噛み合わせとお口の機能の両面から原因を確認することが大切です。さらに子どもは成長途中にあるため、現在の状態だけで判断せず、歯の生え変わりや顎の発達も考慮しながら対応方法を検討します。
歯並びや噛み合わせを詳しく調べる
まずは、上下の前歯がどのように噛み合っているかを確認します。
特にチェックするのは、
・奥歯を噛んだときに前歯が接触しているか
・開咬や反対咬合などがないか
・前歯の生える位置や向き
・乳歯から永久歯への生え変わりの状態
・顎の成長や左右のバランス
などです。
前歯が噛み合っていなければ、本人が前歯を使おうとしても物理的に食べ物を噛み切りにくいことがあります。
必要に応じて画像検査などを行い、見た目だけでは分からない状態も確認します。
お口の機能や舌の動きを確認する
歯並びに大きな問題がなくても、舌や唇の使い方によって前歯をうまく使えていないことがあります。
例えば、舌を前へ突き出す癖、飲み込むときに舌が前歯を押す動き、唇を閉じにくい状態、口呼吸などがないかを確認します。
また、噛む・飲み込む・発音するといった一連のお口の動きも重要です。
必要に応じて、口腔筋機能療法(MFT)など、お口の機能を整えるためのトレーニングが検討される場合もあります。
成長に合わせた対応方法を検討する
子どもの歯並びや噛み合わせは、乳歯から永久歯への生え変わりや顎の成長によって変化します。そのため、前歯で噛めないからといって、すぐに矯正治療が必要になるとは限りません。
状態によっては経過観察を行いながら、生え変わりを確認することもあります。一方、噛み合わせやお口の癖に問題がある場合には、適切な時期から対応を検討します。
歯科医院では、前歯だけを見るのではなく、噛み合わせ・舌や唇の機能・生活習慣・成長段階まで含めて確認します。原因が分かれば、「今すぐ対応が必要なのか」「成長を見ながら経過観察できるのか」も判断しやすくなります。前歯で噛み切れない状態が気になる場合は、成長途中だからと自己判断せず、一度専門的な確認を受けておくと安心です。
- 歯科医院では、前歯の噛み合わせや生え変わり、顎の成長などを詳しく確認します。
- 舌や唇の使い方、口呼吸など、お口の機能もあわせて評価することが大切です。
- 成長段階を踏まえ、治療が必要か経過観察でよいかを一人ひとりに合わせて検討します。
7.こんな様子が続く場合は早めの相談を

子どもが前歯でうまく噛み切れない場合、生え変わりなど成長過程の影響で一時的に起こっていることもあります。そのため、すぐに治療が必要とは限りません。しかし、前歯が生えそろってもほとんど使えていない、食べ方や発音にも気になる様子があるなどの場合は、噛み合わせやお口の機能が関係している可能性があります。「そのうちできるようになる」と長期間様子を見るのではなく、気になる状態が続く場合は一度歯科医院で確認してもらうことが大切です。
前歯でほとんど噛み切れない
肉や野菜、麺類などを食べるときに、前歯で噛み切る動作がほとんど見られない場合は注意して観察しましょう。
例えば、
・食べ物をいつも横から噛んでいる
・最初から奥歯へ食べ物を運んでいる
・麺類を噛み切らずに吸い込んでいる
・大きな食べ物を前歯でかじれない
・噛み切りにくい食品を避けている
といった様子が続いている場合、単なる食べ方の好みではなく、上下の前歯が噛み合っていないなどの原因が隠れていることがあります。
発音や食べ方にも気になる点がある
前歯で噛み切れないことに加えて、舌を前へ出して飲み込む、口を開けたまま食べる、食べ物をうまく口の中で動かせないといった様子がある場合は、舌や唇などの口腔機能も確認したいポイントです。
また、舌の位置や前歯の噛み合わせは、一部の発音に関係することがあります。ただし、子どもの発音には発達段階による個人差もあるため、発音だけで異常と判断するのではなく、食べ方や舌の動きなども含めて総合的に確認します。
成長しても改善が見られない
乳歯が抜けている時期や永久歯が生え始めた時期には、一時的に前歯で噛みにくくなることがあります。
一方、前歯が生えそろっても噛み切れない状態が続く場合や、以前より噛み合わせが気になる場合には、歯科医院へ相談しましょう。開咬や反対咬合、舌の癖などが関係していれば、成長を見ながら適切な対応時期を検討できることがあります。
受診を考えるポイントは、「前歯で噛めない」という一つの症状だけではなく、食べ方・発音・舌や唇の動き・成長による変化を合わせて見ることです。早めに相談したからといって、必ず矯正治療などを始めるわけではありません。現在の状態を把握し、経過観察でよいのか、何らかの対応が必要なのかを確認するためにも、気になる様子が続く場合は歯科医師へ相談しましょう。
- 前歯をほとんど使わず、横から噛む・奥歯へ運ぶ食べ方が続く場合は原因を確認しましょう。
- 発音や舌・唇の動きにも気になる点がある場合は、口腔機能も含めて確認することが大切です。
- 前歯が生えそろっても改善しない場合は、長く様子を見ず歯科医院へ相談しましょう。
8.よくある疑問(FAQ)

子どもが前歯で噛み切れない様子を見ると、「生え変わりが終われば自然に治る?」「矯正が必要なのでは?」と不安になる保護者の方も多いでしょう。子どものお口は成長とともに大きく変化するため、現在の状態だけで将来を判断することはできません。一方、噛み合わせや舌・唇の使い方などが関係している場合は、早い段階で状態を把握しておくことが役立ちます。ここでは、前歯で噛み切れないお子様についてよくある疑問にお答えします。
Q.生え変わりの時期だけの問題でしょうか?
A.生え変わりによって、一時的に前歯を使いにくくなっている場合はあります。
乳歯が抜けて永久歯が生える途中では、
・前歯がない期間がある
・永久歯がまだ十分に生えていない
・上下の前歯が一時的に噛み合いにくい
といった状態になることがあります。そのため、成長とともに噛み切りやすくなるケースもあります。
ただし、前歯が生えそろっても噛み切れない場合は、生え変わり以外の原因も考える必要があります。開咬などの噛み合わせや舌の癖、口腔機能なども確認しましょう。
Q.矯正治療が必要になることはありますか?
A.原因によっては、矯正治療が検討されることがあります。
例えば、開咬や反対咬合などによって上下の前歯が適切に噛み合っていない場合は、歯並びや顎の成長を確認したうえで矯正治療を検討することがあります。
一方、舌や唇の使い方などが関係している場合には、口腔筋機能療法(MFT)などを取り入れることもあります。前歯で噛めないからといって、必ず矯正が必要になるわけではありません。原因と成長段階に合わせた判断が重要です。
Q.何歳頃から相談できますか?
A.「○歳になってから」という決まりはなく、気になる様子があれば年齢にかかわらず相談できます。
特に、
・前歯でほとんど食べ物を噛み切れない
・上下の前歯が噛み合っていない
・口がいつも開いている
・舌を前へ出す癖がある
・食べ方や発音にも気になる点がある
といった場合は、一度歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。
子どもが前歯で噛み切れない原因は、生え変わりだけとは限らず、噛み合わせや口腔機能が関係している場合もあります。相談したからといって、すぐに矯正治療を始めるとは限りません。早めに状態を確認することで、経過観察が適切なのか、成長に合わせた対応が必要なのかを判断しやすくなります。気になる様子があれば、年齢だけを理由に待たず、まずは歯科医師へ相談してみましょう。
- 生え変わりの時期には、一時的に前歯を使いにくくなることがあります。
- 前歯で噛めないからといって、必ず矯正治療が必要になるわけではありません。
- 年齢にかかわらず、食べ方や噛み合わせが気になる場合は歯科医院へ相談できます。
9.前歯で噛み切る力を育てるために大切なこと

子どもが前歯でうまく噛み切れない場合、「硬いものを食べさせれば鍛えられるのでは」「前歯を使うように練習させた方がよい?」と考えることもあるでしょう。しかし、原因が噛み合わせや舌・唇の使い方にある場合、食べ方だけを変えても十分な改善につながらないことがあります。大切なのは、前歯を使えない理由を確認し、お子様の成長や口腔機能に合った方法でサポートすることです。
原因に合わせた対応を行う
前歯で噛み切れない原因は一人ひとり異なります。
例えば、
・生え変わり途中で前歯が使いにくい
・開咬などで上下の前歯が接触していない
・舌を前へ出す癖がある
・唇を閉じる力が弱い
・口呼吸が続いている
などが考えられます。
噛み合わせに問題がある場合は歯並びへの対応を検討し、舌や唇の使い方が関係している場合には、必要に応じて口腔筋機能療法(MFT)などを行うこともあります。原因に合わない練習を無理に続けないことが重要です。
成長に合わせて経過を確認する
子どものお口は、乳歯から永久歯への生え変わりや顎の成長によって大きく変化します。
一時的に前歯を使いにくい時期もあるため、「今できないから将来もできない」と考える必要はありません。一方で、成長とともに改善するかどうかを定期的に確認することは大切です。
歯の生え方や噛み合わせ、食べ方の変化などを見ながら、その時点で本当に対応が必要なのか、経過観察でよいのかを判断します。
自己判断せず専門的な確認を受ける
家庭で「もっと前歯で噛んで」と繰り返したり、硬い食品を無理に与えたりする必要はありません。
前歯が物理的に噛み合っていない場合などは、本人が努力しても噛み切ることが難しいためです。
気になる状態が続く場合は、歯科医院で、
・歯並びや噛み合わせ
・舌や唇の動き
・口呼吸の有無
・食べ方や飲み込み方
などを確認してもらいましょう。
前歯で噛み切る力を育てるためには、単に前歯を使わせるのではなく、噛み合わせ・口腔機能・成長段階に合わせた対応を行うことが大切です。子どもの発達には個人差があるため、焦って練習させる必要はありません。気になる様子が続く場合は専門的な確認を受け、成長を見守りながら必要なサポートにつなげていきましょう。
- 前歯で噛み切れない原因を確認し、お子様の状態に合った対応を選ぶことが大切です。
- 生え変わりや顎の成長を見ながら、必要に応じて経過を確認していきましょう。
- 硬い食品を無理に与えたり、前歯で噛むよう繰り返し注意したりせず、専門的な確認を受けることが重要です。
10.前歯で噛み切れない原因は早めの確認が大切

子どもが前歯で食べ物をうまく噛み切れないと、「まだ小さいから仕方ない」「成長すれば自然にできるようになる」と考えることもあるでしょう。実際に、乳歯から永久歯への生え変わりなどによって、一時的に前歯を使いにくくなることはあります。しかし、前歯で噛み切れない背景には、噛み合わせや舌・唇の使い方、口呼吸などが関係している場合もあります。大切なのは、できないことを注意するのではなく、「なぜ前歯を使いにくいのか」を確認することです。
食べ方の癖だけとは限らない
食べ物を横から口に入れる、最初から奥歯で噛む、麺類を噛み切らずに吸い込むといった様子が続くと、単なる食べ方の癖に見えるかもしれません。
しかし、その背景には、
・上下の前歯が噛み合っていない
・前歯で食べ物を捉えにくい
・舌を前へ押し出す癖がある
・唇をうまく閉じられない
などの理由が隠れていることがあります。
無理に「前歯で噛んで」と練習させるよりも、前歯を使える状態になっているかを確認することが先決です。
歯並びやお口の機能が関係することもある
前歯で噛み切る動作には、歯だけでなく舌・唇・頬・顎なども関わっています。
例えば、開咬や反対咬合などの噛み合わせがあれば、上下の前歯で食べ物を挟みにくくなります。また、舌を前へ出す癖や口呼吸などが続いている場合には、食べ方だけでなく歯並びや口腔機能にも影響する可能性があります。
そのため、前歯だけを見るのではなく、噛み合わせとお口の機能を総合的に確認することが重要です。
気になる様子が続く場合は歯科医師へ相談しましょう
生え変わりの途中で一時的に噛みにくい場合は、経過観察となることもあります。一方、前歯が生えそろっても噛み切れない、上下の前歯が接触しない、食べ方や発音にも気になる点がある場合には、一度歯科医院へ相談しましょう。
早めに相談する目的は、すぐに矯正治療を始めることではありません。現在のお口の状態を把握し、成長を見守ってよいのか、何らかのサポートが必要なのかを判断することにあります。
子どもが前歯で噛み切れない原因は一人ひとり異なります。食べ方の癖と決めつけず、歯並びや噛み合わせ、舌・唇の動きなどにも目を向けることが大切です。気になる状態が続いている場合は自己判断で長く様子を見ず、歯科医師に相談し、お子様の成長に合った対応につなげていきましょう。
- 前歯で噛み切れない状態は、単なる食べ方の癖だけが原因とは限りません。
- 歯並びや噛み合わせだけでなく、舌・唇の使い方など口腔機能も確認することが大切です。
- 気になる状態が続く場合は、成長途中だからと長く様子を見ず、歯科医師へ相談しましょう。
気になる症状やお悩みがある方は、まずはお気軽にご相談ください。
監修:松本デンタルオフィスforキッズ
所在地:東京都東大和市向原4丁目1−2
電話:042-569-8127
*監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィスforキッズ
ドクター 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
2025年 医療法人社団桜風会松本デンタルオフィスforキッズ 開院予定
*所属学会
・日本補綴歯科学会
・日本口腔インプラント学会
・日本歯科審美学会
・日本顎咬合学会
*スタディグループ
・5-D Japan
・Esthetic Explores
詳しいプロフィールはこちらより