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矯正コラム

Column

2026.01.13

子どもの歯並び、親の「なんとなく大丈夫」が積み重なると起こることとは?

こんにちは。松本デンタルオフィス東京です。

お子さんの歯並びを見て、「ちょっと気になるけれど、今すぐ困っているわけではないし……」「まだ乳歯だし、様子を見ても大丈夫かな」そんなふうに感じたことはありませんか?

痛みがあるわけでもなく、食事や会話に大きな支障がなければ、歯並びのことはどうしても後回しになりがちです。
忙しい毎日の中で、「今はまだ大丈夫そう」と判断するのは、ごく自然な親心と言えるでしょう。

実際、子どもの歯並びについてご相談に来られる親御さんの多くが、「ずっと気にはなっていたけれど、特に問題がなさそうだったので様子を見ていました」とお話しされます。

ただ一方で、後になって「もう少し早く知っていれば、考え方が違ったかもしれない」
と振り返られるケースがあるのも事実です。

子どもの歯並びは、すぐに困りごととして表れにくい分、“なんとなく大丈夫”という判断が積み重なりやすい分野でもあります。
その積み重ねが、成長の過程でどのような影響につながるのかは、意外と知られていません。

このコラムでは、
・なぜ「今は様子見」で判断してしまいやすいのか
・「放置」と「経過観察」の違い
・親の判断が重なることで起こりやすい変化
・後回しにしないことで見えてくる選択肢

について、専門的な視点を交えながら、わかりやすく整理していきます。

「治療を急がせるため」ではなく、親として“知っておきたい判断の軸”を持つための内容です。
「なんとなく大丈夫」と感じている今だからこそ、ぜひ一度、立ち止まって読み進めてみてください。

1.「今すぐ困っていないから様子見でいいかな」と思う親心

お子さんの歯並びについて気になる点があっても、痛みがあるわけでもなく、食事や会話に支障がなければ、
「今はまだ大丈夫かな」「もう少し様子を見てもいいかも」と感じる親御さんは少なくありません。
この気持ちは、決して特別なものではなく、ごく自然な親心です。

乳歯だから大丈夫と思ってしまう理由

乳歯はいずれ永久歯に生え替わるため、「今は乳歯だから、多少歯並びが気になっても問題ないのでは」と考えがちです。
実際、乳歯列の時期は見た目が変化しやすく、成長の途中段階でもあります。

しかし、乳歯は単なる「仮の歯」ではなく、

  • あごの成長を促す役割
  • 永久歯が正しい位置に生えるためのガイド
  • 噛む・話すといった機能の土台

といった重要な役割を担っています。
乳歯の段階で見られる歯並びや噛み合わせの特徴が、その後の成長に影響することもあるため、「乳歯だから大丈夫」と一概には言い切れない点があります。

周囲と比べて判断してしまう心理

親御さんが歯並びを判断する際、同じ年齢のお友だちや兄弟姉妹と比べて「みんなこんな感じだから問題なさそう」と感じることも多いものです。

ただ、子どもの成長スピードやあごの発育には個人差があり、

  • 歯の生える順番
  • あごの大きさや形
  • 生活習慣や癖

などは一人ひとり異なります。
周囲と似ているように見えても、専門的な視点では注意が必要なケースが含まれていることもあります。

「他の子と同じだから安心」という判断は、親御さんにとって自然な基準ですが、必ずしも医学的な目安とは一致しない場合がある点を知っておくことが大切です。

忙しさの中で後回しになりやすい背景

子育ての中では、日々の生活だけでも多くのことに気を配る必要があります。
学校や習い事、体調管理などを優先する中で、歯並びのことはどうしても緊急度が低く感じられ、後回しになりがちです。

また、

  • 痛みや強い症状がない
  • すぐに困る様子が見えない
  • 相談のきっかけがつかみにくい

といった要素が重なることで、
「もう少し様子を見てから考えよう」という判断につながりやすくなります。
この判断自体は無理のないものですが、結果として「気になり続けたまま時間が経ってしまう」ケースも少なくありません。

「今すぐ困っていないから様子見でいいかな」という親心は、乳歯への理解や周囲との比較、日々の忙しさなど、さまざまな要因が重なって生まれる自然な感情です。

ただし、

  • 乳歯にも重要な役割があること
  • 成長や歯並びには個人差があること
  • 後回しにしやすい背景があること

を知っておくことで、「様子見」と「気に留めておく」ことの違いが見えてきます。

2.子どもの歯並びについて知っておきたい基礎知識

子どもの歯並びは、大人のように完成された状態ではなく、成長や発育とともに少しずつ変化していくものです。
そのため、「今の見た目だけ」で判断することが難しく、親御さんが迷いやすい分野でもあります。

歯並びは成長とともに変化するもの

子どもの歯並びは、歯の生え替わりやあごの成長に合わせて変化します。
特に成長期は、

  • あごの大きさや形が変わる
  • 歯が生えるスペースが広がる・狭まる
  • 噛み合わせが変化する

といった動きが同時に起こります。
そのため、一時的に歯が重なって見えたり、すき間が目立ったりすることもあります。

こうした変化の中には、成長とともに自然に落ち着くものもあれば、
注意深く経過を見たほうがよいケースもあります。

歯並びは「今どう見えるか」だけでなく、これからどう変わっていく可能性があるかという視点で考えることが大切です。

乳歯と永久歯の役割の違い

乳歯と永久歯は、生える時期が違うだけでなく、それぞれに異なる役割を持っています。

乳歯の役割には、

  • 食べ物を噛む機能を担う
  • 発音や話し方の発達を支える
  • 永久歯が生える位置の目安になる

といった点があります。
一方、永久歯は生涯使い続ける歯として、長期的な噛み合わせや口腔機能の土台になります。

乳歯の時期の歯並びや噛み合わせが、永久歯の生え方に影響することもあるため、
「いずれ生え替わるから気にしなくてよい」と単純には言い切れません。
乳歯と永久歯、それぞれの役割を理解しておくことが、歯並びを考えるうえでの基礎になります。

早期に把握しておく意味

子どもの歯並びについて早めに把握することは、すぐに治療を始めることを意味するわけではありません。
大切なのは、現時点での状態と、今後考えられる変化を知っておくことです。

早期に把握しておくことで、

  • 自然な成長を見守ってよいのか
  • 注意深く経過観察が必要か
  • 生活習慣や癖に気をつけたほうがよいか

といった判断がしやすくなります。
また、必要があれば適切なタイミングで相談できるため、後から慌てて対応する状況を避けやすくなります。

「今は様子見」という判断も、状態を理解したうえで選ぶことに意味があります。

子どもの歯並びは、成長とともに変化するものであり、乳歯と永久歯にはそれぞれ異なる役割があります。
見た目だけで判断するのではなく、成長の過程や今後の変化を含めて考えることが大切です。

3.「放置」と「経過観察」の違いを整理する

子どもの歯並びについて、「今は様子を見よう」と判断する場面は多くあります。
ただし、この“様子見”には、放置経過観察という異なる意味合いがあることは、あまり意識されていないかもしれません。

自然に整うケースと注意が必要なケース

子どもの歯並びの中には、成長とともに自然に整っていくケースがあるのは事実です。
特に乳歯から永久歯への生え替わりの時期には、一時的に歯が重なったり、すき間が目立ったりすることがあります。

一方で、注意が必要なケースとしては、

  • あごの成長に対して歯が並ぶスペースが明らかに足りない
  • 噛み合わせに大きなズレが見られる
  • 指しゃぶりや口呼吸などの習慣が続いている

といった状態が挙げられます。
これらは自然な成長だけでは改善しにくいこともあり、経過を丁寧に見ていく必要があります。「自然に整うかどうか」は、見た目だけでは判断が難しい点が特徴です。

成長発育と歯並びの関係

子どもの歯並びは、歯そのものだけでなく、あごの成長や全身の発育と密接に関係しています。
成長期には、

  • あごが前後・左右に成長する
  • 噛む力や使い方が変化する
  • 姿勢や口周りの筋肉の使い方が影響する

といった要素が重なり合います。
そのため、歯並びの変化は一定ではなく、年齢や成長段階によって見え方が変わることがあります。

経過観察とは、こうした成長発育の流れを踏まえたうえで、「今後どう変化しそうか」を見守ることを指します。

単に何もしない状態とは異なり、変化を前提として注意深く見る姿勢が求められます。

見極めには専門的な視点が必要な理由

放置と経過観察の大きな違いは、「根拠をもって見ているかどうか」にあります。
専門的な視点では、

  • 現在の歯並びの特徴
  • 成長に伴う変化の見込み
  • 注意すべきポイントの有無

といった点を総合的に判断します。
これにより、「今は治療の必要はないが、定期的な確認が望ましい」「この点は注意して見ていきたい」といった具体的な見通しを立てることが可能になります。

専門的な視点が入ることで、観察は“なんとなく様子を見る”状態から、“意味のある見守り”へと変わります。

「放置」と「経過観察」は似ているようで、考え方としては大きく異なります。
自然に整うケースもあれば、注意深く見守る必要があるケースも存在します。

4.親の「なんとなく大丈夫」が積み重なると起こりやすいこと

子どもの歯並びについて、「今は様子を見ていても大丈夫そう」「特に困っていないから、このままでいいかな」という判断が続くことは、決して珍しいことではありません。
ただ、その“なんとなく大丈夫”という感覚が積み重なることで、後になって気づく変化や負担が生じる場合があります。

問題が表面化したときの選択肢の変化

歯並びに関する問題は、すぐに大きな症状として現れるとは限りません。
そのため、日常生活に支障が出始めてから初めて「やはり相談したほうがよかったのかもしれない」と感じることがあります。

ただ、その時点では、

  • 成長の段階が以前と異なっている
  • 自然な改善が期待できる時期を過ぎている
  • 検討できる対応が変わっている

といった状況になっていることもあります。
これは、早く気づかなかったことを責める話ではなく、時間の経過によって前提条件が変わるという現実的な問題です。

成長期を過ぎてから気づく難しさ

子どもの歯並びは、あごの成長が大きく関わるため、
成長期は判断や対応の選択肢が比較的多い時期でもあります。
この時期を過ぎてから気づいた場合、

  • 成長による変化を活かしにくくなる
  • 対応に時間がかかることがある
  • 判断の余地が狭まる場合がある

といった点が生じることがあります。
「もっと早く相談していれば違った見方ができたかもしれない」と感じやすいのは、このタイミングです。

成長期を過ぎること自体が問題なのではなく、成長期に得られたはずの情報を知らないまま過ごしてしまうことが、判断を難しくする要因になります。

後から対応する際の負担

歯並びの問題に後から対応する場合、親御さんだけでなく、お子さん本人にとっても負担が増えることがあります。

例えば、

  • 通院や治療期間が長く感じられる
  • 学校生活や部活動との調整が必要になる
  • 心理的な抵抗感が強くなる

といった点が挙げられます。
早期に必ず治療を始める必要はありませんが、状態を知らないまま時間が経つことで、「考える余裕が少ない状況」で判断を迫られることもあります。

親の「なんとなく大丈夫」という判断は、その時点では自然で無理のないものです。
しかし、それが積み重なることで、

  • 問題が表面化したときの選択肢が変わる
  • 成長期を過ぎてから判断が難しくなる
  • 後からの対応に負担を感じやすくなる

といった状況につながることがあります。

5.子どもの歯科矯正が検討されるタイミングの考え方

子どもの歯科矯正というと、「何歳から始めるものなのか」「まだ早いのではないか」と年齢を基準に考えがちです。
しかし、矯正治療のタイミングは、年齢だけで一律に決められるものではありません。

年齢だけで判断しない理由

矯正治療について調べると、「○歳頃が目安」といった情報を目にすることがあります。
これらは一つの参考にはなりますが、すべての子どもに当てはまるわけではありません。

子ども一人ひとりで、

  • 歯の生え替わりの進み方
  • あごの成長スピード
  • 口周りの筋肉の使い方

は異なります。
同じ年齢でも、歯並びや噛み合わせの状態には大きな差があります。
そのため、「まだこの年齢だから大丈夫」「もうこの年齢だから遅い」と、年齢だけで判断してしまうと、本来必要な視点を見落とすことがあります。

あごの成長と治療時期の関係

子どもの歯科矯正では、あごの成長をどのように活かすかが重要なポイントになります。
成長期には、

  • あごの前後・左右の成長
  • 歯が並ぶスペースの変化
  • 噛み合わせの発達

といった変化が起こります。
この成長のタイミングを踏まえることで、将来的な歯並びを見据えた対応が検討されることがあります。

必ずしもすぐに矯正治療を始める必要はありませんが、成長の段階を把握しておくことで、「今は経過観察」「この時期に注意が必要」といった判断がしやすくなります。治療時期は、成長と連動して考えられるものです。

早めに相談することのメリット

早めに相談することは、すぐに治療を始めるためのものではありません。
相談の目的は、現状を知り、今後の見通しを立てることにあります。

早めに相談することで、

  • 現在の歯並びや噛み合わせの評価ができる
  • 成長に伴う変化の見込みを知ることができる
  • 注意すべきポイントを把握できる

といったメリットがあります。
これにより、親御さんは「今は様子を見てよいのか」「定期的な確認が必要か」といった判断を、安心して行いやすくなります。早めの相談は、選択肢を増やすための準備と捉えることができます。

子どもの歯科矯正が検討されるタイミングは、年齢だけで決まるものではありません。
あごの成長や歯の生え替わりの状況を踏まえ、個別に考えることが大切です。

6.矯正治療の可能性と条件を知る

子どもの歯並びについて相談を考える際、「矯正が必要と言われたらどうしよう」「すぐに治療を始めなければならないのでは」と不安を感じる親御さんも少なくありません。
しかし、矯正治療は一律に進められるものではなく、子どもの状態に応じて考え方が大きく異なります

子どもの状態に応じた治療の考え方

子どもの矯正治療は、「歯並びが悪いからすぐ治す」という単純なものではありません。
実際には、

  • 現在の歯並びや噛み合わせの状態
  • あごの成長段階
  • 歯の生え替わりの進み具合

など、複数の要素を総合的に見て判断されます。
同じように見える歯並びでも、成長の余地が大きいケースと、注意深く見守る必要があるケースでは、考え方が異なることがあります。

矯正治療は「必要か・不要か」の二択ではなく、どのような関わり方が適しているかを考えるものです。

すぐに治療を始めない選択もあること

矯正について相談すると、必ず治療が始まると思われがちですが、実際には「今は治療を始めない」という判断が選ばれることもあります。

例えば、

  • 成長を見守ったほうがよい時期である
  • 生え替わりが進んでから再評価したほうがよい
  • 生活習慣の改善を優先したほうがよい

といった場合です。
このような判断は、「何もしない」という意味ではなく、今後を見据えた選択として位置づけられます。

治療を始めない選択肢があることを知っておくと、相談への心理的なハードルは下がります。

経過観察が意味を持つケース

経過観察とは、一定の間隔で状態を確認しながら、
成長や変化を見守っていく関わり方です。
これは、放置とは異なり、変化を前提とした管理という意味を持ちます。

経過観察が意味を持つのは、

  • 成長によって改善する可能性がある場合
  • 現時点では判断が難しい場合
  • 注意すべきポイントが明確な場合

などです。
この期間に、歯並びだけでなく、口呼吸や姿勢、癖といった生活習慣に目を向けることで、
将来の歯並びに良い影響を与えることもあります。

経過観察は、「様子を見る」という消極的な選択ではなく、適切なタイミングを見極めるための重要な期間と考えられます。

矯正治療の可能性や進め方は、子どもの状態によって大きく異なります。
すぐに治療を始める場合もあれば、成長を見守りながら経過観察を行うことが適している場合もあります。

7.親ができる準備と心構え

子どもの歯並びについて向き合うとき、特別な知識や判断力が求められるように感じて、「何から始めればいいのかわからない」と戸惑う親御さんも多いものです。
しかし、専門的な判断をすべて担う必要はありません。親としてできる準備は、日常の延長線上にあります。

気になる点を整理しておく

歯科医院に相談する際、「何を聞けばいいのかわからない」と感じることは少なくありません。
そのため、事前に気になる点を整理しておくことが役立ちます。

例えば、

  • 歯並びで気になる見た目や変化
  • 噛み方や発音で気づいたこと
  • いつ頃から気になり始めたか

といった点を、簡単にメモしておくだけでも十分です。
はっきりした答えがなくても、「なんとなく気になっている」という感覚自体が大切な情報になります。

整理しておくことで、相談の場で不安や疑問を伝えやすくなり、より具体的な説明を受けやすくなります。

子どもの生活習慣に目を向ける

子どもの歯並びは、歯の生え方だけでなく、日々の生活習慣とも関係しています。
特別なことをする必要はありませんが、普段の様子に目を向けてみることが大切です。

例えば、

  • 口がぽかんと開いていることが多い
  • 片側だけで噛む癖がある
  • 指しゃぶりや舌の癖が続いている

といった点は、歯並びやあごの成長に影響することがあります。
これらを「良い・悪い」と判断するのではなく、知っておくことが重要です。

生活習慣に気づいておくことで、相談時に具体的な情報として共有でき、経過観察や今後の見通しを立てる際の参考になります。

相談しやすい歯科医院を見つける

子どもの歯並びについては、一度の相談で結論が出るとは限りません。
そのため、継続的に相談しやすい環境かどうかも重要なポイントです。

相談しやすい歯科医院の特徴としては、

  • 親の疑問や不安に丁寧に耳を傾けてくれる
  • 専門用語をかみ砕いて説明してくれる
  • すぐに治療を勧めるのではなく、選択肢を示してくれる

といった点が挙げられます。
「相談する場所」として安心できるかどうかは、長期的に向き合ううえで大切な要素です。

親ができる準備や心構えは、特別な知識を身につけることではありません。
気になる点を整理し、生活習慣に目を向け、相談しやすい環境を整えることが、子どもの歯並びと向き合う第一歩になります。

8.子どもの歯並びに関するよくある疑問

子どもの歯並びについては、「気になってはいるけれど、何が正解かわからない」「相談するほどのことなのか迷っている」という親御さんの声が多く聞かれます。
ここでは、実際によく寄せられる疑問をもとに、一般的な考え方を整理します。

Q.何歳頃に相談するのがよいのか

A.年齢で一律に決まるものではありませんが、気になった時点での相談に意味があります。

「〇歳になったら相談する」といった明確な決まりはありません。
歯並びや噛み合わせ、あごの成長には個人差が大きく、同じ年齢でも状態は大きく異なります。

そのため、

  • 歯の生え方に違和感を覚えたとき
  • 噛みにくそう、話しにくそうと感じたとき
  • 乳歯や永久歯の生え替わりが気になったとき

など、「気になったタイミング」が一つの目安になります。
早めに相談することで、今すぐ対応が必要なのか、経過を見てよいのかを整理しやすくなります。

Q.矯正が必要かどうかはどう判断されるのか

A.見た目だけでなく、成長や噛み合わせなどを含めて総合的に判断されます。

矯正が必要かどうかは、歯が並んでいるかどうかだけで決まるものではありません。
判断の際には、

  • 歯並びや噛み合わせの状態
  • あごの成長バランス
  • 歯の生え替わりの進み具合
  • 生活習慣や癖の影響

などが総合的に見られます。
一見問題なさそうに見えても注意が必要な場合もあれば、見た目が気になっても成長を見守れるケースもあります。

そのため、「必要か・不要か」をすぐに決めるというより、今後どのように見ていくのが適切かを判断することが大切になります。

Q.相談したら必ず治療が始まるのか

A.相談=治療開始ではありません。治療を始めない選択も含めて考えられます。

歯並びについて相談すると、「その場で治療を勧められるのでは」と不安に感じる方もいます。
しかし、相談の目的は治療を決めることではなく、現状を把握し、見通しを立てることにあります。

実際には、

  • 今は経過観察でよい
  • 成長を見ながら定期的に確認する
  • 生活習慣に注意しながら様子を見る

といった判断がされることも少なくありません。
治療を始めるかどうかは、説明を受けたうえで、親御さんと一緒に考えていくものです。

子どもの歯並びに関する疑問は、「いつ」「どこまで」「何をすればよいのか」が見えにくいことから生まれやすいものです。
大切なのは、迷いを抱えたままにせず、疑問を一つずつ整理していくことです。

9.後回しにしないことで見えてくる選択肢

子どもの歯並びについて、「もう少し大きくなってから考えよう」「今は特に困っていないから後でいいかな」と感じることは自然なことです。
一方で、後回しにせず向き合うことで、選択肢が広がったり、判断がしやすくなったりする場面もあります。

早く知ることでできることが増える理由

歯並びについて早めに知ることは、必ずしも早く治療を始めることを意味しません。
大切なのは、「知っている状態」で選択できることです。

早く状態を把握することで、

  • 自然な成長を見守る余裕が生まれる
  • 必要に応じて生活習慣を見直せる
  • 適切なタイミングを待つ判断ができる

といった選択肢が広がります。逆に、気づくのが遅れると、
「今すぐ何かしなければならない」という状況になり、落ち着いて考える余地が少なくなることもあります。

早く知ることは、判断を急がずに済むための準備とも言えます。

親子で向き合う時間を持つ意味

歯並びについて考えることは、親だけが判断する問題ではありません。
成長とともに、子ども自身が自分の歯や口の状態に関心を持つようになります。

早めに話題にすることで、

  • 自分の体に目を向けるきっかけになる
  • 歯や健康について自然に話し合える
  • 不安や疑問を共有しやすくなる

といった良い循環が生まれやすくなります。
いきなり「治療の話」をする必要はなく、「どう感じている?」と聞いてみるだけでも十分です。

親子で向き合う時間を持つことは、歯並びだけでなく、健康全体を考える土台にもなります。

将来の負担を軽くする視点

後回しにしないことは、将来的な負担を軽くする視点にもつながります。
負担とは、必ずしも治療の大変さだけを指すものではありません。

例えば、

  • 慌てて判断しなければならない精神的な負担
  • 学校生活や習い事との調整の難しさ
  • 情報不足による不安

といった点も含まれます。
早めに情報を得ておくことで、こうした負担を分散させ、無理のない形で向き合うことが可能になります。

「今できることを知っておく」ことが、将来の安心につながります。

子どもの歯並びについて後回しにしないことで、選択肢は「減る」のではなく、むしろ広がります。早く知ることで判断の余地が生まれ、親子で向き合う時間を持ちやすくなり、
将来的な負担を軽くすることにもつながります。

10.「なんとなく」から一歩進むために

子どもの歯並びについて、「今すぐ困っていないから」「もう少し様子を見てもいいかな」と感じる気持ちは、
多くの親御さんが自然に抱くものです。一方で、その“なんとなく”という感覚のまま時間が過ぎてしまうと、判断が難しくなる場面も出てきます。

気づいた今が相談のタイミング

歯並びについて「少し気になる」「迷っている」という感覚があるとき、それはすでに一つのサインと言えます。
明確な困りごとや症状がなくても、気づいた今こそが、相談を考えるタイミングです。

相談することは、

  • すぐに治療を始める決断をすること
  • 問題があると決めつけること

ではありません。
現状を知り、今後の見通しを立てるための行動です。

「まだ大丈夫かどうか」を確認する意味でも、気づいた今の行動には価値があります。

正しい情報を知ることが安心につながる

歯並びに関する情報は多く、インターネットや周囲の話を聞くほど、かえって不安が増してしまうこともあります。
だからこそ、正しい情報を整理して知ることが大切です。

正しい情報を知ることで、

  • 今の状態がどういう位置づけなのか
  • 何に注意して見守ればよいのか
  • 急ぐ必要があるのか、様子を見てよいのか

といった判断がしやすくなります。
不安をなくすためではなく、安心して考えるための材料として情報を得ることが重要です。

子どもの将来を考える第一歩としての受診

歯科への受診は、治療のためだけの場ではありません。
子どもの成長や将来を見据えて、一緒に考えるためのスタート地点でもあります。

受診を通して、

  • 子どもの口の状態を客観的に把握する
  • 成長に合わせた見通しを持つ
  • 親子で向き合うきっかけをつくる

ことができます。
「今すぐ何かをしなければならない」からではなく、将来の選択肢を守るための一歩として受診を捉えることが大切です。

子どもの歯並びについて、「なんとなく大丈夫」と感じている今は、実は落ち着いて考え、行動できる貴重なタイミングです。
気づいた今に相談し、正しい情報を知り、将来を見据えて向き合うことで、親子にとって無理のない選択がしやすくなります。

「なんとなく」から一歩進むことが、子どものこれからを考える確かなスタートにつながっていきます。

監修:松本デンタルオフィスforキッズ
所在地:東京都東大和市向原4丁目1−2
電話:042-569-8127

 *監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィスforキッズ
ドクター 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
2025年 医療法人社団桜風会松本デンタルオフィスforキッズ 開院予定

*所属学会
日本補綴歯科学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本顎咬合学会
*スタディグループ
5-D Japan
Esthetic Explores

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